小学校の就学時健診に行きました

来春入学予定の子供達を、5年生が引率して視力検査・聴力検査・眼科・耳鼻科・内科と、校内を回ります。

診察する校医の隣で、誘導したり出席簿にチエックしたりお手伝いしてくれるのも5年生です。

手の空いた時に、そんな5年生の話を聴いていると、勉強以外に、読書やスポーツを楽しんでいる様子でホッと安堵します。

最近視力検査に来院する子供達を診ていると、どんどん近視が進行していくケースが、以前とは比較にならないほど増えています。
そう言う子供達に共通するのは、ほとんどの場合、一日のうち長い時間を、ゲームやスマホや携帯をいじって過ごしていることです。
まだ視機能も発達途中の子供達は、ゲーム機・スマホ・タブレット・携帯のような小さな画面を見続けると、大人よりもずっと急速に、調節力を衰えさせ近視の進行を異常に早めるようです。
そうした子供達が、大人になって強度近視になっていき、(最近は平均寿命が長いので)正常眼圧緑内障や黄斑変性をおこしていくおそれが多くなる、のが案じられます。

クイック返信

中学校の保健委員会でカラーコンタクトレンズについて話しました

最近、中学生高校生がカラーコンタクトレンズを装用して眼障害をおこすことが増え、眼科医の間でも問題になっています。
先日、校医を務めている中学校の保健委員会で、カラーコンタクトレンズによる障害について話す機会がありました
寒い日で、平日の午後と言うこともあり、参加者は少なかったのですが、先生方はじめ皆様熱心に聞いてくださいました。
「目を大きく見せるために、コンタクトレンズの直径が大きく動きも少なくなるので、角膜の呼吸を妨げる」
「カラーコンタクトレンズの色素によって、結膜炎や角膜障害をきたすことが多い」
と言ったカラーコンタクトレンズの問題点を説明していくと、「そんなことは知らなかった」「初めて聞いた」と言う声が上がりました。

カラーコンタクトレンズを装用して目が痛くなり、受診してこられる中学生高校生を診て、驚くことがたくさんあります。
「眼科で、コンタクトレンズの正しい取扱い方を教わったことがない」
「友達のカラーコンタクトレンズを借りて装用している」
「コンタクトレンズを装用したまま寝ている」

これから成長していく中高生。
しっかりしているようでも、身体はまだ子供。大人のように丈夫ではない。
どうか自分自身の目を大事にしてほしい。
目のために安全なコンタクトレンズを装用して下さい。
少しでも気になることがあったら、眼科を受診して相談して下さい。

学童の色覚検査について

以前は小学校1年・4年・中学1年と、義務教育の期間に3回学校で色覚検査を施行していました。

視力検査と同じように学童達が順番に並んでと言うやり方だったため、プライバシーの侵害問題になり「希望者のみ施行」と言うやり方に変わりました。
ところが「希望者のみ」と言うことになると、受けない学童も増え、実際にいざ進学・就職となって職業選択の際に困った!と言うケースが増えて来ました。
そこで最近は、学校側から、保護者に色覚検査の希望の有無を確認し、希望者は個室で一人ずつ検査を受けるというやり方になっています。

色覚異常は治療で治るものではなく生涯において悪化していくものでもありません。
ただ、自身の色覚異常の有無や異常の程度を知っておけば、進路の選択・将来の職業選択の際に参考に出来ます。

例えば、色覚異常の場合は警察官、多数の乗客を乗せる船舶・航空機の操縦士、染色・内装・塗装等の色彩を扱う職業、配線の被覆ビニールの色の判別が必要な電気工事屋さんなどの職業は、避けた方が良いと思われます。医師や理科の教師なども以前より制限は減っていますが、実際に動静脈血や組織標本の色を判別するとか実験時の化学反応の色を判別するなどの場合は難しいこともあります。

学校の色覚検査で色覚異常が疑われた場合は、眼科でさらに詳しい検査を受けて、将来の進路を選ぶ参考にして下さい。

学校保健委員会に出席して

先日、学校医を引き受けている小学校の学校保健委員会で、学童の視力について、話す機会がありました。
学校保健委員会には、内科(小児科)・耳鼻科・歯科・眼科の校医、学校薬剤師、学校長、養護教諭、保健主事、保護者代表(PTA役員)などが出席し、児童の健康について情報や意見を交換します。

私が、30数年前に、初めて学校検診に来た頃には、小学校5,6年で近視の児童がいる、と言う程度でした。
その後、年々、近視になる年齢が低年齢化しつつあります。
4年生で、女児の半分くらいが近視のクラスも珍しくありません。
ゲームに夢中になって、2年生くらいで近視になる児童も増えています。

児童の生活実態調査の結果を見ると、低学年~中学年の75%以上の就寝時刻が9時以降、高学年になると75%以上が10時以降です。
TVやゲームで過ごす時間が、1週間で1時間半以下の日があるのが、2年生で36%、3年生で25%。
4年生以上になると、週の半分以上の日、1時間半以上、TVを観たりゲームをして過ごす。
夜更かしをして、TVやゲームに没頭すれば、近視になっても不思議ではないでしょう。

もっと、戸外で身体を動かして楽しめる時間や場所があれば、と思います。
学校検診と同じく学校保健委員会も、診察室から出て、学童の生活環境を知る貴重な機会です。

現代っ子に多い近視

新学期が始まって、学校検診のシーズンになりました。

最近では、小学3~4年生くらいから、近視の学童が増えて来ています。

近視と言うのは、近くにピントが合いやすくなった状態です。

勉強、読書、漫画、テレビ、ゲーム、などなど、子供の近業(近くのものを見ること)の時間は、
年々増え続けていますから、近視の子供達が増えていくことに、不思議はないとは思います。

よく、保護者の方から、「近視は治りませんか?」と、訊かれます。

残念ながら、現在の医学では、目薬などの治療方法では近視を治すことは不可能です。

プロゴルファーやプロ野球選手が受けているレーザーによる角膜の屈折矯正手術などは、
これから成長していく子どもにとっては、安全性などの多くの点で、問題があります。

眼科を受診して、近視・遠視・乱視などの屈折異常がないか検査を受け、必要なら眼鏡あるいはコンタクトレンズを処方してもらうことを、お勧めします。

早く眼鏡をかけたから近視が治る、と言うことはありませんが、ピンぼけの状態のまま放置しておくと、視力が出にくくなることもありますので、要注意です。

子供が近視になったら、やっぱり眼鏡が必要です

多くの小学校では、春秋の年2回、視力検査をおこないます。
その結果、保健室から、「視力低下のお知らせ」をもらった学童達が、検査を受けるために眼科に来院します。
屈折異常(近視・遠視・乱視)がないか、目の病気がないか、を検査し、視力測定をします。

視力検査の結果、見えにくそうな学童には、
「学校で、黒板の字は見えていますか?」
「塾通いしている場合は、塾では見えていますか?」
「ピアノを習っている場合は、楽譜は見えますか?」
「野球をしている場合は、夕方薄暗くなってきた時に、ボールは見えますか?」
などと、日常生活で不自由していないか、尋ねます。

最近、高学年の女子児童で、近視なのに「眼鏡をかけたくない」と言う子を何人か見かけました。
微妙な年頃で、眼鏡に対して抵抗があるのかもしれません。
でも、学年が進むにつれて近視も進行して、黒板の字が見えにくくなり、いよいよ不自由になった時に、困る時があります。
裸視で見えにくいまま、長期間放置していると、網膜にピントが合わず脳が見えると認識しにくいまま成長してしまいます。
そうなると、レンズで矯正しても、なかなか視力が出にくいことがあります。また、レンズの度数が弱い眼鏡から少しずつ慣れないと眼鏡がかけられず、良く見える眼鏡をかけられるようになるまで手間がかかる場合もあります。

「近視の進行を抑制する可能性のある眼鏡」や「コンタクトレンズを装用して
近視の進行をくい止めるオルソケラトロジーなどの治療法」が開発中ですが、
安全で確かな実用にはまだ時間がかかりそうです。

最近、軽くて使いやすい眼鏡が出ています。  眼鏡を敬遠せず、上手に使って下さい。

プール熱が流行中

今年は、プール熱(咽頭結膜熱)が流行っている、と新聞やテレビで報道されています。

プール熱とは、目やに、唾液、便などに含まれるアデノウイルスが、目やのどの粘膜につくと感染するウイルス感染症です。

その名の通りプールなどで感染しやすいのですが、プールでなくても、子ども同士がくっついて仲良く遊んだり、親子で抱っこしたり、と言うような接触でも簡単に感染します。

「のどの痛み」「高熱」「結膜炎」が、3大症状とされています。

目の症状が強い場合は、結膜炎だけでなく角膜炎(黒目の炎症)もおこしますので、「ゴロゴロとした目の痛み」や「目のかすみ」を伴います。

角膜炎が重症になると、何ヶ月も目のかすみが続くことがあります。

特に、1才未満の赤ちゃんの場合は、黒目にキズが残って、視力が出なくなることもありますので、要注意です。

感染した場合は、ウイルスに対する特効薬はありませんので、免疫が出来て、症状が治まるまで、症状を抑えるステロイド剤の点眼で、様子をみるくらいしか方法はありません。

他の人にうつさないように、「目にさわらないこと」「目薬を点眼したあとは、よく手を洗うこと」「タオルの共用はやめて、使い捨てペーパータオルなどで拭いて捨てること」「アデノウイルスは熱に弱いので、肌着は熱湯消毒すること」「保育園や幼稚園は、治るまで、登園しないこと」です。

また、うつされないように、うつされても軽症ですむように、ふだんから睡眠不足をさけて、体力をつけておくのが、効果的です。

プールの後や、外出から帰った時には、手洗い・うがいをしっかりしましょう。

ウイルス感染症でも、はしかなどは終生免疫で、一度罹ればもう2度と感染することはありませんが、プール熱の場合は、20数年程度の免疫のようです。

3歳児検診での視力検査は、大切です !

3歳児検診を機会に、子供の視力がちゃんと出ているかチェックしてみましょう。

屈折異常(近視・遠視・乱視など)や眼位異常(斜視)など視力が出にくい原因は、6歳でわかるより3歳の時にわかった方が、早期発見早期治療で、より良い視力が得られます。
2歳~3歳の幼児でも、一人ずつ、余裕を持って接しながら、視力を測ると、ちゃんと正確に答えてくれます。
屈折異常を矯正する眼鏡をかけると、小さな子供ほど、驚くほど視力が出てきます。
すでに3歳児検診がすんでしまったお子さんなら、小学校入学までに、一度眼科で視力
検査を受けられることをお勧めします。

小学生児童の近視について

また、春の学校検診の季節が、めぐってきました。
最近、小学生でも、眼鏡をかけるのを嫌がる子が増えています。

眼科医によっては、「眼鏡をかけなくても良い。目薬で様子を見ましょう。」と言うところもあるようです。
眠前に調節麻痺剤の点眼を行う、のですが、小学生の近視の初期に対して、どれくらい効果があるのか疑問だと言う考え方もあります。
眼鏡をかけるのが、どうしてもイヤなら、何もしないで、しばらくそのまま様子をみては如何でしょう?

裸眼視力が0.6の場合、4年生では、「別に黒板の字も見えているし、何も不自由していないよ。」と言います。
ところが、6年生になると、同じように裸眼視力が0.6でも、「ちょっと見えにくい時がある」などと言うようになります。自覚的に日常生活で不自由になったら、「眼鏡は絶対イヤ!」などと、頑なに言い張らないで、見えにくい時だけでも、ちょっと眼鏡をかける、と言うふうにしてみてはどうでしょう?

子供の顔に合わせた、おしゃれな眼鏡枠、可愛い眼鏡枠もあります。安価な物も出回っていますが、信頼出来る眼鏡店で作成してもらうことをお勧めします。

小学生と携帯メール

今年も、小学校の眼科検診に行きました
ここ数年来、2年生くらいの低学年男児の近視が増えています。
ゲーム機で遊ぶ機会が増えていることも、原因の一つかもしれません。

光視症を伴う偏頭痛を訴える女児がいました。
母親も偏頭痛の症状があるそうです。
週に2~3回も偏頭痛がおきると、学校生活や日常生活にも差し障ります。
小児科・神経内科を受診するよう、すすめました。

「目が疲れて、ピントが合いにくくなる」と訴える高学年の女児がいました。
勉強疲れ?
テレビの見すぎ?
ゲームのやり過ぎ?
どれも思い当たりません。
毎日、携帯メールに夢中になっていることがわかりました。
その結果、調節力が低下してピントが合いにくくなったのでしょう。

小学生の生活にも、昨今の社会風潮の影響が感じられます。
未来を担う子供達が、健康ですくすくと育ってくれるように、願わずにはいられません。