眼精疲労について

「疲れ目の目薬を、薬局で買って点眼しています。」とか、「疲れ目の目薬を下さい。」と言う患者さんが、よくおいでになります。

近視、遠視、乱視などで、ピントが合いにくい。でも、眼鏡で矯正せずに、あるいは、眼鏡の度数が合っていなくて、無理をして見ている。

内斜視、外斜位斜視などの眼位異常がある。でも、自力で調節して、無理をして見ている。

老眼になってきている。でも、裸眼で、あるいは、度のゆるい老眼鏡で、無理をして見ている。

白内障になって、見えにくくなってきた。でも、何とか頑張って無理をして見ている。

空調の効いた部屋で、パソコンの画面を見ながら仕事をしていると、コンタクトレンズが乾燥してきて、目が疲れる。

他にも、「何か目が疲れる」と来院された患者さんの目を検査してみると、「緑内障」や「加齢黄班変性」などが見つかることがあります。

高血圧症や糖尿病などの内科の病気が原因で、眼底検査をしてみると、眼底出血や眼底血管の閉塞などが見つかる場合もあります。

眼精疲労と言うと、すぐビタミンB12(シアノコバラミン)などの目薬を思い浮かべますが、まず、原因を調べることが大切です。

遠近両用コンタクトについて

10代や20代の若い頃からコンタクトレンズを装用していた人も、
40才を過ぎる頃から、コンタクトレンズを装用したままでは、だんだん手元が見えにくくなります。

老眼の始まりです。

老眼が初期の頃は、コンタクトレンズの度を少し落として、遠くがちょっと見にくいけれど、
新聞などの細かい字が見やすくなるように、合わせます。

けれども、いよいよ老眼が進行してくると、遠近両用コンタクトレンズを試してみると便利です。

もちろん、遠くも近くも100%満足が得られるというのは、難しいですが、利き目を、遠くが良く見えるように合わせて、もう片方の目を近くが見やすいように合わせる、などいろいろな合わせ方があります。

お仕事や生活スタイルに合わせて、どの距離が一番見えてほしいか、使用者の希望を聞きながら、
コンタクトレンズの度を合わせます。

遠近両用ハードレンズ、使い捨て遠近両用ソフトレンズなどいろんな種類があります。

「最近、細かい字が見にくくて、、」「ゴルフの時に見にくくて、」など思ってらっしゃる方は、
ぜひご来院下さい。

コンタクトレンズのケアを!

春になって、花粉や黄砂が飛散するようになりました。
結膜炎をおこしやすい時期であり、コンタクトレンズの汚れを訴える方が増える時期でもあります。
結膜炎のため、目やにが出て、コンタクトレンズが汚れる、そして汚れたまま のコンタクトレンズを使用していると、また結膜炎がひどくなる。
さらに、角膜(黒目)に傷がはいると、痛くてつらいだけでなく、傷から細菌 感染をおこし視力が回復しなくなることもありますので、要注意です。

2週間の使い捨てソフトコンタクトレンズを装用している方、          朝晩、こすり洗いをしていますか?
洗浄保存液を、毎日取り替えていますか?
コンタクトレンズのケースも、ちゃんと洗って、清潔にしていますか?

さらに、
1ヶ月定期交換タイプのソフトコンタクトレンズやI~2年使えるソフト
コンタクトレンズを装用している方、
つけ置きタイプのたんぱく除去を、週1回、やっていますか?
たんぱく除去剤入りの洗浄保存液だけでは、汚れが十分に落ちてい
ないこともあります。

空調のきいた部屋で、パソコンの画面を見る時間が長く、コンタクトレンズが 汚れたり、乾燥しやすい方、
コンタクトレンズのこすり洗いを、朝晩しっかり、やっていますか?
たんぱく除去剤を、使用していますか?
コンタクトレンズの乾きに対しては、「しっとりフィット」などのコンタ   クトレンズ装着液も効果的です。
ハードコンタクトレンズの場合には、メーカーによっては、コンタクトレ ンズの傷や汚れを除去したり、くもりにくいようにコンタクトレンズを研磨修 正することも可能です。

点眼液などの結膜炎の治療も必要ですが、コンタクトレンズのケアを、ちゃん とすることもお忘れなく。

白内障について

「白内障にかかっていると、言われました!」と、来院された患者さんには、「そんなに驚いたり、心配したりしなくても良いですよ。」と申し上げることにしています。

目の中には、水晶体という、カメラのレンズに相当する組織があります。

ものを見る時に、厚みを変えて、ピントを合わせる働きをします。

年を取るにつれて、水晶体は、硬くなり、やがて濁ってきます。それが、白内障です。

濁りの程度や場所によって、見えにくさは、違ってきます。

白内障の進行を、少し遅らせるかな、と言う程度の目薬は、ありますが、やはり、治療は手術しかありません。

車の運転をする方や、手芸などの細かいことをしたい方は、不自由だと思ったら、手術を受けられることを、おすすめします。

日常生活に支障はないし、手術を受けるのは、こわいし、ためらわれる、と言う方は、眼科で定期的に経過観察を受けながら、ゆっくり思案なさるのが良いと思います。

ハードコンタクトレンズのおすすめ

最近、ソフトコンタクトレンズを何年間か使ってきた人で、アレルギー性結膜炎を起こしている人を、
よく見かけます。

ソフトコンタクトレンズは、その名の通り、柔らかく、はめた感じも楽なのですが、
直径が大きいので、瞼の裏の広い範囲をこすることになり、何年も装用しているうちに、結膜炎を起こしてしまうことが多いのです。

洗浄などのケアをちゃんと行うこと。

汚れが落ちやすく、結膜炎の原因になる界面活性剤を含まないケア用品を選ぶこと。

汚れたコンタクトレンズを装用しないこと。

なるべく長時間装用しないこと。

でも、一番いいのは、ハードコンタクトレンズを装用することです。

もちろん、眼鏡や使い捨てソフトコンタクトレンズを併用しても良いと思います。

ハードコンタクトレンズは、慣れるまで異物感を感じるため、敬遠されがちですが、
メーカーによっては、その人の角膜(黒目)の形状に合わせて、修正出来るコンタクトレンズもあります。

あなたが一生使う大切な眼。

コンタクトレンズについて、気軽に御相談下さい。

はやり目

最近、流行性角結膜炎が、はやっています。

プール熱とも呼ばれるくらいで、毎年、プールの時期になると、保育園・幼稚 園・学校で、「うつらないように気をつけて下さい」と注意を呼びかけます。
はやりめに罹った人の目やに・涙や排泄物の中に含まれるアデノウイルスが、 他の人の目や口などの粘膜に接触すると、感染します。

感染すると、まず片目が充血、ゴロゴロする、涙、目やに、などの症状が出 て、日増しに、だんだんひどくなってきます。
そのうち反対側の目にも、同じような症状が出ますが、あとからなった目は、 幾分か軽くてすむことが多いようです。
結膜炎の症状が出てから、1週間くらいたつと、少しずつ症状が改善し、2週 間くらいで、ほとんど楽になります。
が、結膜炎がひどく、角膜炎も伴うと、黒目に細かいキズが入り、ゴロゴロす る感じがひどくなり、「目がかすんで、見にくい」、「まぶしい」などの症状 が出て来ます。
この角膜炎の症状は、結膜炎が治ってからも、数週間~数ヶ月続く場合があり ます。

アデノウイルスに対する特効薬はなく、ステロイド点眼液などで症状をやわら げます。

家族や周囲の人達にうつさないよう、 「うっとうしくて、ついさわりたくなるけれど、目にさわらない」
「目にさ わった手で、あちこちさわらない」
「目にさわったら、石けんと流水で、よく 手を洗う」
「タオルを別にするのが面倒なら、テイッシュペーパーやペーパータオルなど で拭いて、使い捨てにする」
「(ウイルスは熱に弱いので)下着は熱湯に浸ける」
「入浴は、最後に入る。 浴槽から出た後、残り湯を沸騰させてから流す」あるいは「浴槽に入らず、 シャワーを浴びるだけにする」など、気を付けて下さい。

咽頭結膜熱とも呼ばれ、風邪のように「発熱」「のどの痛み」「腸炎」などの 症状がでることもあります。いったん罹ると、20数年くらいの免疫が出来るようです。

「飛蚊症(ひぶんしょう)」について

明るいところで、白い壁や青い空を見た時に、目の前に、糸くずや虫のような物が、
フワフワと飛んでいるように見えたことはありませんか?

視線を動かしても、一緒に移動するし、まばたきしても、目をこすっても、消えない。

こんな症状を、「飛蚊症」と呼びます。

眼球の中の大部分は、硝子体と言うゼリー状の透明な物質で満たされています。

外から入った光は、角膜(くろめ)、水晶体(レンズ)、硝子体を通過して、網膜に達します。

この硝子体に、何かの原因で「濁り」が生じた時に、その「濁り」の影が網膜に映って、
「飛蚊症」を生じます。

硝子体の「濁り」の原因は、単なる加齢(老化)現象のことが、多いのですが、
網膜剥離や眼底出血などの病気の時にも、見られます。

「飛蚊症」の原因が、心配ないものなのか、あるいは、ほうっておくと失明に

至るような病気なのかは、眼底検査をしてみないとわかりません。

眼底検査は、散瞳剤(瞳を開く薬)を点眼して、1時間くらい経つと、瞳が開いたままになって、網膜に異常がないか、しらべることが出来ます。

検査は、すぐ済みますが、瞳が開いた状態が、4~5時間続きますので、その後、車やバイクに乗るのは、避けた方が良いでしょう。

「飛蚊症」を自覚したら、すぐ眼科で眼底検査を受けられることを、おすすめします。

光が走る

「光が走る」と訴えて、受診される患者さんに、
よくお目にかかります。

テレビを見たりしていて、
突然、視野の中に「ギザギザの光」
が現れ、数秒~数分間で消えていくのは、
「閃輝暗点」と呼ばれます。

これは、偏頭痛の10~20%に前兆として出現すると言われています。

偏頭痛以外に、
脳の後頭葉の視覚野に、腫瘍や血管障害がある場合もあります
ので、頭部CTあるいはMRIなどの精査が必要になることもあります。

閃輝暗点は、
「右眼だったか左眼だったかわからないが、右の方に見えた」と言う場合が多いのですが、

それに対して、比較的ハッキリと、片眼に「暗い所で、光が走る」と自覚される場合は、「加齢に伴う後部硝子体剥離」や「網膜剥離」を疑って、散瞳して眼底検査をおこないます。

(「飛蚊症について」を御参照ください。)

白目が真っ赤になった—結膜下出血—

「白目が真っ赤になった」と、あわてて受診される患者さんが、けっこういらっしゃいます。

白目(球結膜)の下の細い血管が切れて、出血しているのですが、見た目に目立つので、
皆ビックリして眼科に飛び込んで来られます。

見た目が派手な割には、心配ないことが多いのですが、

1.目に物が当たるとか、目をこするとか、何か機械的な刺激を加えたことは

ありませんか?

2.最近、睡眠不足やお疲れ気味ではありませんか?

3.内科的に、高血圧や肝機能異常はありませんか?

と、お訊きしています。

あと、眼底に出血がなければ、ひと安心。

結膜下に、いったん出血した血液は、日にちぐすりで、吸収を待つしかありません。

出血量にもよりますが、だいたい1週間から10日で、きれいに吸収されて、

もとの白いきれいな目にもどります。

でも、たまに、眼底の視神経乳頭の傍に、出血が見られることがあります。
これは、線状出血と言って、緑内障の初期に見られることがあります。

結膜下出血で来院された患者さんで、眼底に線状出血を認め、正常眼圧緑内障と診断
のついた患者さんを見かけることがあります。

目が真っ赤になった時には、やはり、眼科を受診なさって下さい。

現代っ子に多い近視

新学期が始まって、学校検診のシーズンになりました。

最近では、小学3~4年生くらいから、近視の学童が増えて来ています。

近視と言うのは、近くにピントが合いやすくなった状態です。

勉強、読書、漫画、テレビ、ゲーム、などなど、子供の近業(近くのものを見ること)の時間は、
年々増え続けていますから、近視の子供達が増えていくことに、不思議はないとは思います。

よく、保護者の方から、「近視は治りませんか?」と、訊かれます。

残念ながら、現在の医学では、目薬などの治療方法では近視を治すことは不可能です。

プロゴルファーやプロ野球選手が受けているレーザーによる角膜の屈折矯正手術などは、
これから成長していく子どもにとっては、安全性などの多くの点で、問題があります。

眼科を受診して、近視・遠視・乱視などの屈折異常がないか検査を受け、必要なら眼鏡あるいはコンタクトレンズを処方してもらうことを、お勧めします。

早く眼鏡をかけたから近視が治る、と言うことはありませんが、ピンぼけの状態のまま放置しておくと、視力が出にくくなることもありますので、要注意です。