眼の症状からわかる脳の病気の可能性

「車を運転中に、視野の一部が見えなくなって慌てた」
「TVやパソコンのモニターを見ていて、視野の一部に見えないところがあるのに気付いた」
このような訴えで受診に来られる患者さんが時折いらっしゃいます。

高血圧や心疾患のある高齢者や過労気味の方に多いです。

このような患者さんに検査を行ってみると、実は深刻な症状が隠れていることがあります。
眼底検査の結果、網膜血管が閉塞あるいは閉塞寸前の方。
視野検査の結果、半盲がわかった方。
(半盲とは「右眼も左眼も、片側だけ見えにくくなる片側の視野障害」です)

視神経は、脳の中を走っています。まっすぐに走っている神経線維や交叉している神経線維があり、脳内の病気の部位によって視野障害の症状が異なります。

脳へ行く血管の枝(内頚動脈)の一つを眼動脈と呼び、ここが狭窄すると目に来る血流量も減ります。
また内頚動脈が閉塞すれば、脳梗塞を起こします。
脳の中を走る視神経の近くで脳梗塞がおこれば、視野の障害が起こります。
視神経の近くに出来た脳腫瘍が視神経を圧迫し、視力障害や視野障害をきたす場合もあります。

このように実は眼に出る症状と脳の疾患とは深いつながりをもっています。

「目がかすむ」「光が走る」など目の症状を訴えて眼科を受診される患者さんは多いのですが原因となるような眼科の病気(網膜疾患や緑内障、斜視など)が認められない場合は内科の主治医先生に連絡して頭部MRIなどの精査を受けられるようお勧めしています。