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あなたの大切な眼の健康のために役立つちょっとした豆知識です。

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広角眼底カメラを導入しました

オプトス社の広角眼底カメラ(デイトナ)を導入しました。

これまで、「飛蚊症で来院された患者さんに、網膜裂孔・網膜剥離などの異常が無いか?」「糖尿病の患者さんの眼底に、網膜症は無いか?」など検査する場合、散瞳剤を点眼して眼底検査をおこなわなければ、正確な診断は困難でした。

散瞳剤を点眼して1時間待って頂き、眼底検査をした後、数時間後まで「帰る時に、まぶしい」「車やバイクの運転が無理」「手もとがピントが合いにくく見えづらいので、近業がしにくい」「高齢の患者さんなら、一人で歩いて帰宅されるのも心配」など患者さんの負担が大きかったのですが、無散瞳でも網膜の周辺部まで撮影出来るようになりました。

(もちろん散瞳した方が、さらに鮮明に網膜周辺部まで撮影出来ますが)

OCTと広角眼底カメラを導入したことで、患者さんの負担を軽くしつつ、いろんな眼の病気が速く正確に診断出来るようになりました。

科学の進歩により、より良い医療サービスを患者さんに提供できるのは喜ばしいことだと思います。

スマホ読書が近視を進行させる

スマホによる影響で老眼のような状態になったり、スマホを見続けることで内斜視になる、などいろいろなおそれが指摘されています。

当眼科でも、読書好きな中高生が視力低下で来院された際に日常生活についてお話を伺うと、最近はスマホで読書する時間が長くなっていると感じます。

視力低下が多いのは書物による読書より、スマホの画面を見続ける読書の方が調節力に対する影響が大きいためと思われます。

学校の図書館の本は冊数も利用出来る時間も限られているし、公的な図書館も開館時間は長くない。本屋さんの本は高価でそうそう次々と買えないしけど、スマホなら安価にどんどん読める。スマホ読書が増えるのも頷けます。

ゲームやYouTubeで近視が進行している子供達はよく見かけますが、読書が大好きで楽しんでいるのに視力低下をきたしてしまうのは非常に残念なことです。

子供達が健康的に読書を楽しめるように、図書館を増やす・利用する機会を拡げるなど対処してほしい、と思います。

酷暑のせいか、メイボが多いです

今年の夏は、厳しい暑さのため免疫力が低下するのか、メイボの患者さんが沢山来院されました。
患者さんの年齢は、幼児から高齢者まで多岐にわたります。

いわゆる「メイボ」(メバチコ・ものもらいとも呼ばれます)には2種類あります。
一つ目は麦粒腫(ばくりゅうしゅ)。まぶたにある脂や汗を出す腺に細菌が感染して起こる急性の化膿性炎症のことです。
二つ目は霰粒腫(さんりゅうしゅ)。こちらはまぶたにあるマイボーム腺の出口がつまって起こる慢性的な炎症のことで、時に急性化膿性炎症を起こすことあります。
霰粒腫は、細菌感染がなく、まぶたにしこりが出来ている状態なので、副腎皮質ステロイドホルモン剤の点眼を処方される眼科も多いのですが、患者さんは早く治ってほしいので熱心に点眼され、急性化膿性炎症をおこして来院されることもあります。

いずれも抗生物質の点眼(排膿して治癒する場合もあります)でだいたい治っていくのですが、「お仕事が忙しい」「受験勉強や部活で無理しすぎ」「子育てや介護でお疲れ」「睡眠不足」などの患者さんはメイボが出来やすく、出来たメイボも治りにくいようです。

感染を伴わないまぶたのしこり(肉芽腫)に対しては、ステロイド剤の注射と言う治療法はあります。しこりを手術で取ってしまう治療法もあります。
ステロイド剤の使用は難しいところですが、メイボの時期によっては、「抗生物質点眼(あるいは眼軟膏)薬だけで勝負した方が早いのではないか」と思うことの多い今夏でした。

流行性角結膜炎の季節になりました

これまでは、「保育園で感染して受診される幼児およびその家族の患者さん」が多かったのですが、最近、中高年の患者さんが多く来院されます。

幼児は、比較的経過順調に治って行くケースが多いので、園内での感染が収まれば流行も下火になり、やれやれと安堵します。

ところが、中高年の患者さんの場合、結膜炎が治っても、角膜に炎症が残り、視力低下や痛みが続くようなケースをよく見かけます。

加齢に伴う免疫力の低下や新型ウイルスによる症状の変化など、原因はいくつか考えられますが。

ウイルスに対する特効薬はないので、 他の感染を防ぐための抗菌点眼や炎症を押さえるためのステロイド点眼などの対症療法で様子をみます。

罹ってしまった場合は、なるべく無理せずに体力温存した方が、軽症ですむようです。

アデノウイルスは、涙・唾液・排泄物などの中のウイルスが強い感染力を持ち、接触すると感染します。

潜伏期間が1週間から10日ですが、その間も感染します。

手洗いをしっかりする。

タオルは別にする。使い捨てぺーパータオルの使用をお勧めします。

お風呂は最後に入り、ウイルスは煮沸消毒が効くので沸かし直して流す。あるいは浴槽に入らずシャワーで洗い流すだけにする。

一度罹ると免疫が出来ますので、何度も辛い目ににあうことは無いのですが、違う型のウイルスに罹ることはあります。

山科にも少子化の波

毎年お邪魔している小学校検診に今年も行ってきました。ビックリしたのは児童数が激減していたことです。少子化の波が、京都市山科区の小学児童数にまで影響してきました。

30数年前に眼科医として駆け出しの頃、小学校の眼科検診に行った時、校舎にも校庭にも子供達が溢れ、元気いっぱいの子供達の声が満ち満ちていました。ひとりひとりの子供達は、今も元気で、とても明るくて良い子ばかりで、どうぞ皆健やかに成長して行ってくれるよう願うばかりです。

現在、小学校と中学校をそれぞれ2校、眼科校医として受け持っているのですが、養護教諭が小学校中学校で1名の学校と2名の学校とがあります。もともと児童数生徒数で養護教諭の配置人数を決定したそうですが、眼科検診中も「お腹が痛い」「吐き気がする」「擦りむいて血が出ている」等訴えて児童達が次々と保健室にやって来ます。その度に、子供達の訴えを聞き、熱を測り、ベッドに寝かせて様子を見、傷の手当てをする養護教諭の忙しさは身体がいくつあっても足りないくらいです。子供の数が減っても、むしろ子供達の数が減ってこそ、訴えは複雑化しています。

少子化が進む今だからこそ、日本のこれからを担う大切な子どもたちのために教育現場の支援体制を充実して欲しいものです。現場に2名以上の養護教諭、それから各クラスに副担任の常駐。それだけで随分と教育現場は変わるように思えます。経済的には現実問題として難しいのかもしれませんが、もっとこの子どもたちのために予算を回して頂ければなあと切望します。